令和5年4月号
神代の昔、イザナギとイザナミが天の浮橋から矛で固まっていない地上をかき回し、その雫の塊りがオノゴロ島となった。オノゴロ島に天下った男女の神は夫婦となり交わり、最初に淡路島を。そして、日本列島の島々を生んだ。日本神話の「国生み」というお話。この話の後、二神は多くの神を産む。伊勢の皇大神宮に祀られる天照大神や、素戔嗚(スサノオ)などその後の神話で大活躍する神様も二神が産んだ。
還暦を迎えて0歳に戻った誕生日。一人で遠足に出かけた。淡路島の西海岸を走るバスに揺られ、最古の神社と言われる伊弉諾(イザナギ)神宮に到着。特別な一日に、日本創造の地を訪ね、二神に挨拶をしておきたかった。「国家安泰」「皇室の繁栄」「世界平和」少しだけ「夫婦円満」を祈り、日ごろの感謝の意を伝える。北緯34度27分23秒、この神社と同じ緯度の皇大神宮を真東に向かって遥拝する。地図のない時代、昔人はなぜ緯度の事がわかったのだろう。神秘的だ。
参拝後、岩屋で美味しい寿司とお酒をいただき、もう一つの目的地、甲子園へと向かう。球場に併設する甲子園素戔嗚神社でちっちゃなお願い、ダメ虎チームの優勝祈願をして岡山に帰る。おかげさまで、二周り目の人生も素晴らしいスタートが切れた。